MVNO は安いのか

家計費をみると、家族で 2 万円以上も通信費を使っている。auスマホ 2 台と、ひかり回線。スマートバリューに入っていて毎月割引がされているが、それでも 2 年以上使っているので割引率も下がっている。

これを mineo の au プランに変えると、スマートフォンの利用料が 2 台 で 13000 円程度(LTE フラット 7GB のプラン。毎月割含む)だったのが、3700 円程度で収まる見込み(自分は 5GB, 妻は 3GB のプランとして)になる。電話もそこまで使わないし、データ通信も余らせるような人はかなり余計にお金を払っているという事なのだろうか?

では、余分な契約をしなければ安くなるのだろうか。au で契約するとして、次のプランが選べる。

  • 通話定額 + 低いデータ容量
  • 通話定額なし + 7GB 固定

これを、通話定額なしで低いデータ通信容量を選ぶとどうなるか(実際には次のような契約はできない)。

  • 通話:LTE プラン 934 円(通話料料金は 30 秒 20 円)
  • インターネット接続:LTE NET 300 円(メールアドレス込み)
  • データ通信:5000 円(5GB として)

通話定額が外せたとしても 7000 円近くの金額になる。要するに、そもそもとして余らせようが何しようが割高になる。総務省MVNO 普及を推進している理由として、ライトユーザに対して割安なプランがないことが挙げられているが、こうやってみると実際のところ割安なプランは作れないのだろう。MVNO は昼間にパケ詰まりがあるなど、ネットワークの品質が MNO と同等というわけではないから仕方ないけれど、もう少し落とし所があってもよい気もする。

我々は普段通信事業者に払っている代金を通信費といっているが、通信事業者はインフラ投資以外にも、営業、お客様センタでのサポートなどの費用がかかるわけで、そういったところを含めて利益を出すためには一人当たりの収益を落としたくない(というより落とせない)という事情がある。結果として、強調的寡占になっているという指摘だ。

では、MVNO の差別化要素であるショップの存在や、コールセンタが、費用にあったものであるか。ショップなんて機種変更くらいでしか行かないし、いっても特に良い気分で帰る事はない。コールセンタも掛けてもなかなか繋がらなかったりするし、そもそもかけることなんてない。強いて言えば、端末が壊れた時にコールセンタに電話して、保証で 4000 円程度で同等品を購入できたというのはあるけれど、それでもお得感は無いかなという感じ。

話を戻すと、結局 MNO の料金設定が高いと感じるのは、どこに払った分のリターンがあるかわかりづらいというところだろう。MVNO と比較して月 5000 円程度高くなるのが、昼間パケ詰まりしないようなネットワークのためなのか、ショップやコールセンタで手厚いサポートを受けられるからなのか、それとも他のところなのか。ないしは、もうちょっと使う人に沿ったプラン設定ができると良いのかもしれない。

例えば、YouTube などのビデオストリーミングでは一定の帯域制限がかけられるけど、昼間にパケ詰まりするほど悪くはならないので価格は MVNO より 1000 円高いくらい、とか。 結局、このままだとほとんどみんな MVNO に乗り換えていくだろうし。