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The High-Velocity Edge - Chapter 8 (2)

The High-Velocity Edge に関する記事一覧は こちら

トヨタにおける Capability 3: Knowledge Sharing について。

Case: High-Velocity Product Design

トヨタの工場は競合他社と似ているが、半分の時間で倍のアウトプットを叩き出している。

ミシガン大学の研究チームは、以下の事を見つけた。

  • トヨタは顧客の喜ぶような製品を設計していた
  • 製造や設計に関わる時間をはとても少ない中で、製品を市場に送り出している
  • ベストプラクティスが見つかっていない状態でも、最適を見つけるために他のパターンをトライしていく

また、効果を上手く生み出すために、(a) 特に解決すべき問題に対するナレッジを生み出す、(b) 新しいナレッジを生み出すために専門的な集団を設ける、事をしていた。

ここで、トヨタと Chrysler を比較してみる。Chrysler も L.H という取り組みで品質、コスト、時間の最適化を図っていた。L.H では、次のような取り組みを行ている。

  • 多くの学問を横断したプラットフォームチーム
  • 独自の車両デザインを実現するエンジニアリングを同時に(時には従業員が兼務するなかで)遂行するための強いコミットメントの仕組み
  • 製造および供給を巻き込んだ強化
  • Chrysler Technology Center の導入による、企業の技術活動のための設備の集中化

上記のアプローチは、プロジェクト全体の成功を目指すものとして、より低いレベルで設計の裁量を自由にあたえるものであった。

一方で、トヨタはプロジェクトマネジメントとしては取るに足らないものとは程遠いアプローチをとった。専門家に対しては部署への説明責任を課し、主任エンジニアに対しては業務フローを強制するのではなく、きちんと説明し、調和させ、一体となるように働きかけた。

また、トヨタは、決断を遅らせるようにも見えた。根幹となるパラメータ設計について不確実さを許容し、高価で時間のかかるプロトタイプを許容した。その代わりに、最終設計が確定する前に詳細設計や鋳型の作成を始める事すらあった。そのようにして、トヨタはナレッジを素早く生み出し蓄積する事ができていった。

Knowledge Generation: Organized for Discovery

トヨタのアプローチは現実を反映させている。正しい答えは分からない。その中で設計プロセスを早めていく。そのために、トライアルを繰り返す事を通じてそれを見つけるのだ。

システムに対して責任を持つエンジニアは彼らの責任を小さく分割していく。そして、補佐のエンジニアはそれを受け取り、広い視点で解決するための方法を探る。

Knowledge Capture: Codifying Discoveries

トヨタのプロジェクトマネジメントの鍵は、経験やプロトタイプを決してそのプロジェクトのみで終わらせない事だ。

トヨタは細部まで考え抜いた訓練方法を持っている。それは、様々な実験の結果を蓄積し、学習書籍にまとめたものであり、その種類は多種に渡る。

学習書籍は、静的なものではない。新しいテクノロジーやプロセスの刷新が行われたら、学習書籍の改定が直ちに行われるのだ。

Case: Jishuken Activities

自主研の目的は、誰かが得た知識を他の誰かに上手く受け渡す事にある。

自主研は、一方的に行われるものではない。知識をシェアする方法をとしては、問題に対して共に向き合い、トレーニングセンタや学習書籍では十分にカバーできない部分を補足する事にある。

基本として、

  • 異なる部署の人々がお互いにチームを組む。
  • 順番に、彼らがそれぞれの場所で悩ましている問題に取り組む、という事を全ての部署で行う。

自主研には幾つかのステップがあり、

  1. 自身の業務プロセスに当てはまるようなホームワークを行う
  2. プロセスの改善ができるよう、部内で一緒になって取り組む
  3. 他のチームに広げていく