Phil Jones Bass D-400

PJB D-400 について。店頭で試奏した感想。

前提

こんな感じ。

動機:可搬性に優れたヘッドが欲しい

後述の Parker がアンプを非常に選ぶため、アンプヘッドだけでもスタジオに持って入れば大分セッティングが楽になるのではないかと思ったため。

なので求める要素としては下記の通り。

  • 軽量
  • 自然な(フラット)癖のない音が出る
  • どのキャビネットでもあまりぶれない音色が出る

使用するベース:Parker Fly Bass 5st (Hi-C)

クリアな音が特徴。けれどしっかり低音が出る。

アンプとの相性が結構あり、特徴あるアンプだと大抵上手くいかない。過去に使ったアンプだと、アンペグ、ギャリアンクルーガなんかはかなり辛い。ハートキはまずまず。

シャートラ、PJB, Acoustic Image なんかは結構良いライン。いわゆる Hi-Fi 系というか「フラットに出る」と謳われているアンプが良いらしい。

今まで使わせて貰ったアンプの中では、Walter Woods に BAG END の組み合わせが一番ベストであった。

試奏に組み合わせたキャビネット: Bag End (S-12D)

だったと思う。Bag End の 12 インチ一発。

試奏の際、比較したヘッド:Markbass Little Mark III

Richard Bona が使っているということで興味があったものの、Nano Mark 300 が店頭になかったためとりあえず LM3.
レビューなんかをみると「素直で癖がない」といった評価もあるが基本的にはイケベのサイトにある紹介のように「ウォームでパンチのあるサウンド」という印象。

Parker のベースをつなぐと、低音というか音圧がかなり出る。ツマミを全てフラット(0 時方向)にしていると、輪郭が出づらい。

Bona なんかが使っているとパンチがあるもののそこまで癖がある印象はないので、ジャズベあたりにフォーカスを絞ってチューニングされているのかもしれない。また、EQ は効きが良いので、きちんと使えば柔軟なサウンドメイクができるのだろう。

VLE や VPF といったツマミもあり、自分には多分使いこなせない(ツマミをいじる事にリソースをかけたくない)し基本特性がやはり Parker には合わないという事で、断念。ちなみに、Sugi のフレットレスだと全然問題ない。そういった意味で Sugi は偉大である。

D-400 の感想

店員さんの評価通り「フラットなんだけれど、従来の PJB よりもベースアンプ寄り」という感じ。ベースが単体として生きてくるトーンなのだけれど、アンサンブルの際に必要な低音というか音圧もきちんとフォローされている印象。別に周波数特性とか見ているわけでもないし、全然音響に詳しくないのであくまでイメージ。

金持ち、音楽で生計を立てている人、経費で落とせる人だったら Walter Woods の方を買うべきだが、D-400 であれば値段は 1/7 程度だし、重さも半分以下くらいだったと思うので十分ではないかと思う。

ヘッドフォンを通して聞いても(D-400 にはヘッドフォン端子が付いている)、印象は同じ。PJB の BIG HEAD よりも良い感じかも。アナログプリアンプがより良いのか、電源のおかげかそこらへんは不明。

Hartke キャビネットとの相性

良い。
たしか 10 インチ 4 発。
高音域はクリア。満足の音色。
低音域はちょっと輪郭が出づらい。あまり low bass をカットし過ぎると、存在も無くなるし。イコライジングを上手くやれば吸収できそう。

Ampeg キャビネットとの相性

イマイチ。
たしか 10 インチ 8 発。
持って行ったベースは Sugi だったので、トータルとしてはそこまで悪くはならないものの、Ampeg は何をどうやっても Ampeg なのかなぁ という感じ。
こちらも低音域(音圧)は出やすい。