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The High-Velocity Edge - Chapter 6 (3)

The High-Velocity Edge に関する記事一覧は こちら

日本の代表的な High-Velocity organization である Toyotaトヨタ自動車および関連会社)について。

Specifying Work Design and Building In Tests

ここではいつくかの例を基に、成功に導くという観点で詳細に明示されたプロセスというのはどういうものか、test build がいつどこでプロセスの失敗を検知させられるようにしたらよいかを見ていく。

Example: Assenbly-Line Work

Toyota の Kentucky plant では、例えば、工場で右前方のシートを設置する際、7 つのステップに区切ってその手順を定義している。それぞれのステップはどれくらいの時間で完了させるべきかについても定義されている。

Example: Training Assembly-Line Workers

Toyota plant では、新しい雇用者はそれぞれのステップに分けてトレーニングを行う。最初のステップが完了すると、初めて次のステップに進めるようになっている。これを繰り返していき、最後のステップを修了することで、初めて工場で作業をするメンバーになることができる。

トレーニングプロセスが適切に設計・運用される事で、作業員の問題に対する反応はより不屈であり制御されたものになる。

Toyota Kentucky におけるトレーニングの流れは次のようになっている。

  1. Screening
  2. Orientation
    • 新しい雇用者はその工場についての紹介や安全についてなど働くにあたって基礎的なオリエンテーションを受ける
  3. Basics
    • 基本的な仕事や pull system について学ぶ。
    • このとき、Toyota は組立ラインをテーブルサイズにスケールダウンしたものを用いる。具体的には、レゴによるミニチュアが用いられている。
    • このプロセスで、Toyota で働くべき中心的な考え方(カンバンによる部品や素材のリクエスト、問題が起きた時にアンドンでアシスタントを呼ぶなど)を学ぶ。
    • すなわち、実際の製造工程やそこで要求されるもの、ペースなどの複雑さを払拭するためのスキルはここで養われることになる。
  4. Fitness
    • 実際の現場では体力が必要になるので、フィットネスセンターでトレーニング(エクササイズバイクなどがある)を行う。
  5. Skills
    • 技術的なスキルを最後に学ぶ。
    • ボルトの締め方、部品の取り回し方、スプレーの使い方など。

実際にお客さんが対価を払って購入する自動車やトラックは、これらのトレーニングを経た作業員が組み立てる事になる。

Toyota は自動車を作る会社であるが、これらのトレーニングプロセスが非常に重要な位置を占めている。トレーニングプロセスは厳密に定義されていて、その際に定義するものとしては、アウトプット、道筋、ハンドオフのタイミング、仕事のやり方となっている。そして、自動車の製造工程は jidoka によってまた厳密に定義されている。

Example:Managing High-Volume Mass Customized Production

Aisin はトヨタに部品を納入するサプライヤであるが、同時に一般顧客向けの製品を展開する事業部も有している。

1987 年、Aisin の Seiki 工場では、単純に製品を大量生産するタイプから、カスタマイズされた製品を生産するタイプへとスイッチすることになった。

Aisin のカスタマイズ式のベッドは、サイズ、素材、布地、色など全部で 850 通りの、かつカスタマイズされたマットレスを注文から 3 つで配送する。このような事が可能となった背景には、製造方法と情報生成という 2 つの側面からのイノベーションがある。

例を挙げてみる。巻線、成形、その他の製造センタでは、それぞれの製造スケジュールが独立しており調整を必要としないが、一連の製造工程の中でや、工場と顧客との間の中で、かなりの数の管理すべき目録が必要であった。そこで、Aisin は Just-In-Time による Pulled System を採用し、製造スケジュールは要求、要望があるものを基本に立てていく事にした。

製造ラインの診断は全体を通して行われた。工程間のリンクは同様に自己診断テストを有している。もし、布地を製造する工程と最終工程との間に同期外れが起これば、数分で検知できるようになっている。

ある布地が足りなくなったり逆に多すぎたりすれば、2 つのプロセス間はもはや同じペースでオペレーションができていないので、片方をスピードアップさせるかもう一方を遅くするする必要がある。

自己診断と自己修正という恒常性があれば、安定して製品を供給する供給するにあたって(数を数えたり記録したりといった)余計な情報を管理する必要がなくなる。

自己診断や自己修正を適切に行うようにするため、Aisin では工場全体の設計に即した意思決定を行う必要がある。一つの工程のペースを前の工程に揃えるためには、誰がどの機械を使って誰に製品を供給しているかを明示しておく必要がある。

Example: Consolidating Three Production Lines

Jidoka のアプローチは工場のように個々のチームにおいて絶えず続くような仕事に適しているようだが、大規模で複数のグループが関わるような一回限りのプロジェクトにおいても効果を発揮する。

ある Toyota のサプライヤはとある部品の需要減に直面し、生産ラインを 3 つから 1 つに統合する事にした。製造技術部のスタッフは統合すべきプロセスのために 13 ステップのプランを作成し、「誰が」「何の仕事を」「どの順番で」「どの資源とともに」「どれくらいの時間で」行うべきかを示した。

最初のステップで彼らは、行うべき仕事や、必要のないその他の仕事を把握する事ができた。予期せぬ仕事をすること、必要のない仕事を飛ばすこと、当初のプランを継続すること、そういったことだけで彼らはそれだけでは満足しなかった。むしろ、彼らの原稿に欠陥が証明されればいかなる時でも、彼らは何の仮説がもたらされ、その結果としてどんな選択が導かれるかを自身に問いかけていった。そうすることで決まって、計画の中の他のステップでも同じような仮説が転がっている事に気づき、前のステップで得ていた知見を基に次のステップをリバイズするという事をした。

Example: New Model Launch

Toyota は同じような車をアメリカと日本で供給している。

車というのは同じ部分も多いが、異なる部分もやはり多い。

ある工場では、全てが Toyota によって設計、運用されていた。一方の工場では、GM が使っていた遺産が流用され、随所にその名残があった。そのため、あるアプローチを一つの工場から別の工場に適用させるにあたって、いくらかの改変を行う必要があった。

そこで、Toyota はローンチするにあたって必ず日本の工場から行うことにした。

ある工場でのローンチが完了したら、その変更スクリプトをアメリカの工場に適用させる。アメリカの工場のスタッフは変更スクリプトを自身の工場で適用するにあたって、現地の状況を基にした知見をベースに日本のチームのスクリプトを改変し、投入することとした。ローンチが進む中で発生した問題や解決された問題については、その改善策を次の周期のスクリプトに組み込まれるようにした。