The High-Velocity Edge - Introduction & Chater1

ビジネス書 "The High-Velocity Edge" について。

以下の文章は、本書(英文)を訳した中で自身の解釈を交えて日本語にしたものです。誤訳や、そもそも自身の知見を交えた文章構成となっているため、本書の意図から外れた部分も大いにある可能性があります。

今後、読んだ部分を少しずつまとめていけたらと思っています。

The High-Velocity Edge に関する記事一覧は こちら

はじめに

タイトルにもあるが、本書は高速組織 "high velocity organization" について書かれている。

the high velocity organization とは何かというと、簡単に言えば、「その業界でトップを独走している」「トップであることに慢心する事無く、常に先端を走り続ける」「フォロワーが追いついた時にはすでに次のフェーズに進んでいる」ような企業を指す。

具体的な企業を指すと、日本のトヨタが挙げられる。トヨタは国内だけでなく世界的に見ても強い存在感を示している。既存のガソリン車をただ売るだけではなく、近年ではハイブリッド車を商業的に成功させ、イノベーションを起こすことにより他社を振り切っている。

the high velocity organization は何も特殊なツールを導入することで実現されているわけではなく、ただ単に組織として何かが備わっているだけのようである。本書は、その「何か」についてスポットを当てると共に、事例とともにその本質に触れようとしている。

Chapter1: High Velocity Organization の特徴と条件

The high velocity organization の特徴として、構造的かつ劇的であるという点が挙げられる。

構造的

組織に従事する人々は、自らの仕事を「大きなプロセスの中の一つ」と捉えている。すなわち、組織全体を構造的に把握しているため、組織が果たすべきゴールについて意識を向けることができる。その結果として、自らの仕事はある部分に過ぎないことを承知するが、その仕事が満足のいかない品質となった場合には組織全体のアウトプットに対してどのような影響を与えるかを理解できている。また、逆に言えば「この仕事はアウトプットに貢献されない」といった判断もできるかもしれない。

劇的

組織に従事する人々は、「組織の中にはこの問題をうまく分析したり解決したりできる人が必ずいるに違いない」という発想をする。自分たちが解決できなくても、その問題を「解決できる人」のところに持っていくことで、物事がうまくいくことを知っている。すなわち、構造的であるからといって縦割りになるわけではなく、それらはハイブリッドに機能しているところが the high velocity organization の特徴のようだ。

Not High Velocity Organization

"You do your job." とか "I'll do my job." とかいう組織。よくある大企業病とか縦割り組織とかいうやつ。

High Velocity Organization のための 4 つの条件

下記の条件を満たすことが、the high velocity organization には必要

  1. ナレッジを基に「最も効果的なアプローチ」を見つけ出すことができる
  2. 解決した問題から新たなナレッジを構築できる
  3. 組織の中でナレッジを直ちに共有できる
  4. 管理職・非管理職を問わず組織の中の誰もが自己のスキルとして上記のアプローチをとることができる