坊主の件とリスクマネジメント

AKB48 の人が写真週刊誌にスクープされた結果、坊主で謝罪するという件になりました。

恋愛禁止の是非については置いておくとして、芸能界にはリスク管理機能がないのかなと疑問に思うところです。

恋愛禁止ルールを設けているというのは、要するにそれがバレると商品価値が著しく落ちるという事を組織が自覚しているという事です。一般企業であれば、「顧客情報を流出させ(社会的信用を失墜させ)ない」ために USB メモリの社外持ち出しを禁止しているようなものなのかなと勝手に思っています。

普通は、こういったルールというのは定める事が重要なのではなく、遵守させる事が重要になります。起こってからでは取り返しがつかないわけですから。なので、ルールを定めるだけではなく、いろいろな取り組みを行います。従業員への情報セキュリティ教育であるとか、USB メモリの管理簿を作るだとか、定期的な棚卸しをするだとか、そういった具合です(効果があるかは別として)。

また、万一問題が起こったとしても、問題を起こした当人だけを締め上げるという事はしません。もちろん当任に対してある程度の処分は下るでしょうが、「何故防げなかったのか」を基にして対策を講じたり、他にそういったリスクがないかをチェックしたりと、やはり組織というかシステムとして対処します。

一方で、アイドルグループに関していうと、発生してしまっても当人にペナルティを課す事で良しとしています。後日、別の人が合コンをスクープされたり、他にも何人か卒業と称して干されているので、少なくとも管理はできていないようです。

要するに、偉い人は責任を取っていないという事です。予防もしない、是正もしない、そんな中で責任だけ当人に押し付けるというのはちょっとどうかなと。

これは恋愛禁止の件だけではなく、全般的にそうです。例えば、乃木坂46のダンス河西の番組逃亡に対して秋本プロデューサーが苦言を呈してみたりという事が普通に記事になります。結果としてそうなる前に管理するのが組織や最高責任者であったりするものだと思うのですが、芸能界はそうでもないようです。

もちろん、組織のパーツとして貢献する会社員と、代替が効かないアイドルではやり方が変わるのかもしれませんが、AKB なんかはやはり組織としてのアイドル(他のアイドルと比較すると代替が効く、グループという枠自体にブランドが形成されている)だと思うのでもうちょっとリスクマネジメントした方が良いんじゃないのかなと。

もしかしたら、スキャンダルも含めての売り物なのかもしれないのでなんとも言えないですが、少なくとも子供が被害者になっている状況は良くないので。