生産性について

最近、日本の生産性が低いという話をよく聞く。OECD 調べらしい。うちの会社でも生産性を上げましょうとか、そのためにも労働時間を短くしましょう、という事を言われる。

そもそも生産性とは何か?

そもそも生産性とは何かという疑問が湧く。なんとなく、何かを生み出すための効率っぽいけど、実態は不明である。

調べてみると、生産性というのは、入力と出力の比率であるとのこと。入力は労働力であったり、お金であったりする。出力はほとんどの場合、お金(利益など)になるようだ。

OECD のいう生産性というのは、労働生産性であり、定義としては下記のようになる。

労働生産性 = GDP / 働いている人の数

GDP: 国内で一定期間内に生産性されたモノやサービスの付加価値の合計額

参考
http://www.jpc-net.jp/intl_comparison/
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/otoiawase/faq/qa14.html

という事で、OECD 評価を得るには、

  • 国内で
  • 少ない人数で
  • 沢山のお金を稼ぐ

事が労働生産性を上げるためには必要ということになる。企業レベルであれば、これをそのまま当てはめて指標としても問題なさそうであるが、部署レベルでみると別の指標が必要になる事もありそうだ。

今回は、別に OECD の評価に対してどうのこうの議論する事が目的ではないので、OECD の生産性の話はここら辺にしておく。

ここまででわかった事は、

  • 生産性といっても解釈は沢山あるので、何かしらの定義が必要
  • 単純にニュースなどが取り上げている「OECD労働生産性」をそのまま部署レベルで適用させるのは難しい。労働生産性(の効率化を企業が望んでいるのなら)の意図を崩さない形で、部署レベルでの労働生産性をはかる指標を別に定める必要がある

という事。

技術系の部署の場合

次は技術系の部署を前提として、インプットとアウトプットに何を定めるべきかを考える。

アウトプット

まず、アウトプット。技術系の部署は、直接モノを売るわけではない。モノやサービス、またはその素材を作っているといえる。ここからして、OECD の言う労働生産性が当てはまらなくなる。

候補としては、生み出されたモノやサービスが一つとしてある。

  • リリースの数
  • お客さんに提供できた機能の数

これは直感的かつ、そもそもの労働生産性の概念とも辻褄が合いそうだ。企業が労働生産性を測る際には、サービスから得られる対価(利益)をこれらの数で割れば、リリース一つあたりの生産性が出せる。そのリリース一つをどれだけの人数で生み出したか、といった値も出せる。このやり方のデメリットとしては、短期的な評価はしやすいののの、長期的な(数年かかるような案件)については評価ができないというところ。要するに仕掛り中のものについては「生産性がない」という判断になる。

他の候補としては、立てた目標の達成度合いというものもある。こちらは、長期的なモノ(数年かけてようやく製品として出せるような技術開発や研究開発)の評価がしやすいだろう。進捗率が良い、すなわち生産性が高いという考え方になる。このやり方のデメリットとしては、そもそもの KPI の確からしさが怪しいというところだ。進捗率 150% となった場合に、そもそも立てた目標が簡単すぎたという可能性もでてくる。そういうわけで、この方法は実際のところ使えないだろう。

そういうわけで、アウトプットの落とし所としては、先に述べたようなリリース数といった定量的に判断できるものが望ましいというところになる。中長期的な仕掛り中の案件については生産性に反映されないという欠点はあるものの、将来的な生産性向上のための投資と捉えればよく、そういった中長期的な仕掛りも踏まえて生産性のコントロールをしていく事が管理者の役目になる。例えば、生産性が高い状況であれば、より中長期的な仕込みに注力させるようにすれば良いし、生産性が落ちてきた場合には、中長期的な案件について(致命的にならない程度に)優先度を下げて対応する、といったところ。

どちらにしても、アウトプットとして定めた値以外のものについては、いくら生み出そうと頑張っても評価に乗ってこないというジレンマがある。例えば他部署が困っているところを技術的に解決してあげたとしても、それはアウトプットにならない。まぁ、アウトプットとしてカウントできるように計算式を作ればよいのだろうけど。

と、いろいろ考えたところでふと思いついたけれど、研究開発なんかやる部署は、特許の数であるとか論文なんかを成果としている。たしかに、特許は将来的なお金の種になるかもしれないし、論文についても知見をアウトプットしているとみなせる。論文は学会などで出さなくても、社内の知見として蓄えておけば、誰かがみる事で最終的には会社の利益に貢献できるかもしれない。

インプット

続いてインプット。

まず考えられるのは、総労働時間。労働人数はなかなか増やせない(増やしても生産能力が上がるとは限らない)ので、極端な話としては残業時間が短い方が生産性が高いという評価ができる。これだけで評価しようとすると、「こんなにたくさんの仕事を処理しないといけないのに」とか、「仕事の量は減らないのにどうすればいいのだ」という話が紛糾する。要するに「入ってくる業務の量」が生産性を測る指標に含まれていないのはアンフェアという事。

入ってくる業務の量を定量的に判断するのは難しい。アウトプットの項で触れたようなリリースの数というのも、視点を変えれば「処理すべき業務の量」と言える。定期案件と非定期案件とに分けて、非定期案件の数の多さによって生産性が測れるようにしてもよいかもしれない。言い換えると、「非定期案件が多い状況下でも予定していた定期案件のアウトプット(リリース数など)が適切に出せていれば、生産性が高いと評価できる」といった具合。

ただ、これもいろいろとこねくり回して虚像を作り上げるよりも、労働時間の変数だけで潔く評価した方が、全体最適化の観点ではブレがないような気がする。

まとめ

いろいろと考えると、会社の言っていること(早く帰れ。働く時間は減らしてアウトプットは同じにしろ)とか、やっていること(論文や特許の数を成果とする)とかは案外、的を射ているのかもしれないなと感じた。

こういうのは、考えようが考えまいが結論は同じだったりする事も多いけれど、何故かを理解出来ておいた方がモチベーションは上がる(腹落ちしやすい)ので、いろいろと疑問に思って調べるのもいいのではないかと思う。

ASUS VivoBook その後2

ASUS VivoBook その後 - yutakusto.hatenablog.com

上記の更にその後。

MAC アドレスを調べて診たところ、修理前と変わっていない。基盤だけ変えたのか、そもそも交換したというのは嘘だったのか。さすがに基盤のシリアル等々はメモしていなかったのでどうだかわからない。

そうこうしているうちに事象が再発した。ググってみた上でいろいろ考えた結果、とりあえず Wi-Fi のドライバを古いバージョンにして様子を見てみることにした。ドライバの不具合の可能性でこのような状況になっているのならば、再起動でひとまず直りそうだし、そもそもデバイスが全く見えないという事象が起こる事もない気がするのだけど、一応。

事象が再発したら、もう一度修理に出す事になるだろう。リーズナブルな PC にはそれ相応の問題があるというのは覚悟していた(ので 3 年保証にも入っておいた)が、まさか Wi-Fi にハマるとは思っていなかった。

2017年1月10日

結局ダメだったので再度ビックカメラに。

店員さんに状況を説明し、修理へ。

  • 再発している
  • ソフトウェア的な不具合はない(店頭でいくつかのプロセス等を確認してもらい、ハードウェアの問題という事で合意)
  • 基盤交換との報告が前回あったが、MAC アドレスが変わっていないので、無線 LAN モジュールは交換されていない。今回は無線 LAN モジュール含めて、不具合ある箇所の交換および修理を希望

2017年1月20日

ビックカメラの修理受付センターより連絡受領。メーカーより基盤不良が疑われるので基盤を交換するとのこと。基盤は交換済みであり、それでも再発している事から、再調査を依頼。

もしも下っ端がリーダーシップの本を読んだら

www.amazon.co.jp

年末年始に読んだ本。140ページ程度。

自律したチームを作るためには、リーダーは一挙手一投足の指示 (how) ではなく、挑戦しがいのあるヴィジョン (Why) と、具体的なミッション (What) を提示する必要があるとのこと。具体的な制約条件も示すと尚よい。部下は具体的なミッションを如何なる方法でも良いので遂行する事が求められる。

自身の業務に当てはめて考えてみる。最近は来年度の実証実験実施に向けて、技術動向調査、ニーズの分析、それらを踏まえたコンセプト立案、要件抽出を行っている。

先の話と結び付けて考えると、コンセプトがヴィジョンで、要件が具体的なミッションに該当するかな、という感じ。そのように考えると、要件をクリアできるかどうかを仕様をふまえて机上検討し、それだけでは不十分な側面(主に実装に依存するところ)については実証実験を行うという算段である。

実証実験については、「できる」「できない」という話ではなく、「なぜそのような結果となるか」であるとか「どういった知見を蓄えたいか」といったアウトプットを明確にする必要がある。そうでなければ、本来自分たちで得られるであろうノウハウが水のように流れて行ってしまう懸念があるからだ。技術者にとってデータは命で、知見はひらめきを生む源泉になる。

話を戻すと、前提(制約条件)、コンセプト、そして要件をきちんと定めれば、あとはそれを共有し、「要件をクリアできるか検討する」というミッションを各自で分担して進めれば、あとは物事は勝手に進む筈であった。それがミッションリーダーシップだからだ。そういった意味では間違いはなかったのだが、一つ問題なのは、その分担を任せられる人があまり居なかったというところだ。

ASUS VivoBook その後

ASUS VivoBook E200HA has BSOD (Blue Screen Of Death) which code is 0x0000001d3 - yutakusto.hatenablog.com

上記のその後。

結局、収束したと思われるブルースクリーン問題であったが、その後頻発し、最終的に何度再起動してもデバイスが認識されなくなるという状況に追い込まれた。たまに認識されても、Wi-Fi に繋ごうとした瞬間にブルースクリーンになるので、無線 LAN のデバイスに問題があることには間違いない。

というわけで、ビックカメラに修理を依頼した。メーカ保証期間内である。ただ、店頭で動作確認したところ、何故か認識された上にきちんと Wi-Fi も接続できたので、もしかしたら家の無線 LAN 親機との相性(特定のフォーマットでフレームが来るとだめなのかも)でデバイスがやられると、デバイスまたは PC の一時記憶領域がおかしくなるのかもしれない。ここらへんは全然詳しくないので、とりあえずメーカに診てもらう事にした。初期化された上で「何も悪いところはありません」と返ってくるのではないかと思っている。

余談だが、ビックカメラオンラインストア経由で三年保証を付けて買ったものの、納品書には三年保証のコードが記載されておらず、店員に「三年保証が付いてないですね」と言われた。ウェブで確認すると確かに保証は付いているので、配送された時にきちんと確認した方が良いらしい。

2016/12/27 追記

メーカ修理の結果、基盤交換とストレージの初期化で返ってきた。基盤に不具合がみられる(結局、無線 LAN デバイスもオンボードなので)という結果だったそうだが、真偽のほどは定かではない。

自分たちの欲しい人材を定義しよう

内定が決まった学生に,(過度な)課題を(2月までは)出さないで下さい!!! - 柴田教授のひびきの放送局

どうして「入社前の学生に課題を与える」ような事態になってしまうのか?

企業は所望のレベルの学生を採用できないから

全ての会社がそうであるかは分からないが、少なくとも多くの会社は適切に学生を採用できていない。

例えば、うちの会社では「大学時代に情報科学を学んだわけでもなく、Linux を触った事があるわけでもなく、通信やコンピュータシステムに興味があるわけでもないのに、推薦で入社してくる学生」みたいなのがいる。人事が技術者の採用を甘く見ているという事もあるだろう。しかし、そもそもまとまった数の優秀(必要なスキルを有していて、意欲の高い)な学生を採用をする事が現実的に不可能という事が起きていると思われる。これは、世の中にいる学生が優秀ではないというわけではなく、優秀な学生を採用できるような優秀な企業は一握りという事だろう。

話を戻すと、上記のようなケースの場合は、ひとまず学歴の高い(いわゆる良い大学を出ている)学生を集めて、最低限必要な教育を施し、何パーセントかがまともに使えるようになればオッケーというような戦法になる。

理想としては、

  1. ある程度どの部署でも共通してあった方が良い知識(情報科学など、基礎的、学問に近いもの)を全体研修で行う
  2. 各部署で、その分野に特化した知識(例えばサーバを扱うところであれば、Linux などの OS の知識や、ストレージで使用する RAID の概念、ロードバランシングなどネトワークファンクションなど)

を段階的に学ぶのが望ましい。

実際には、各部署はそういった教育を体系的に施すような土壌が備わっていない(教育に力をいれるほどリソースが足りない、どのように体系立てた研修をすればよいか分からない)。場合によっては、全体研修を行うほど会社に体力的余裕がない。後者の場合は、事前課題というような形で大学に跳ね返ってしまう。

人事担当者の短期的な評価のため

そもそも新卒採用担当者はどのようにその実績が評価されるのか。

本来の目的は「会社の業績に貢献できるような人材を確保する」という事だが、新入社員が活躍できるのは 早くても 1 年はかかる。活躍の度合いによって、何年後かの採用方針を転換する事はできるが、その年々の採用について「上手くいったかどうか」を評価する術はない。

となると、人事の新卒採用担当者を評価するためには別の短期的な物差しが必要になる。例えばそれは、新たな採用ルートを開拓した、というものがあるかもしれないが、そういった評価のための取り組みに「事前課題を与えて採用する学生の能力の底上げを行なった」みたいなものがあったりするのかもしれない。

個人的に思うところ

新たな学びを始めるのに遅すぎる事はないとよく言われるが、大抵の場合は積み重ねだ。例えば、学問においては、義務教育をきちんと受けていればこそ、大学に入った時に種々の専門分野において理解が深まる(または効率的に理解できる)ようになる。音楽においても、ピアノで基礎的な感性を身につけた上で、個々の楽器の技能を深めるというプロミュージシャンが多い。

今の世の中、歯車になるような社員をたくさん採用するような時代ではない。自動化、高度化が進んでいる中で、単純作業者はホワイトカラーの中でも減っていく。会社は、本当に自分たちが必要とする人材というものが何なのかを定義し、それを取ることに執着するべきだろう。その人材が新卒かもしれないし、中途採用かもしれないが、少なくとも新卒は毎年何百人も取っているにもかかわらず、中途はそこそこしか取らないというのは、その会社における「考えられた戦略」に即しているのだろうか?

打ち合わせの中でどうやって業務を進めていくか。

打ち合わせは短い方がいいとか、会議が業務を停滞させるとか言われる。

それは一理あるかもしれないが、やはり一人でやっていても問題が生じる事もある。なかなか解決の糸口が生まれづらかったり、周りがそれを把握できないままずるずると進捗が遅れたりという懸念がある。そういったところもあるので、ある程度の打ち合わせや会議というのはせざるを得ない。

そういった前提の中で、如何にして内容のある打ち合わせを実施するかについて。

議論の前提と目的を明確にしておく

特に、新しい事をやろうとしている時に起きる事として、各々の知識や背景が共有できていないために「そうは言ってもこういう時はどうなるの?」というように議論が脇道にそれたり、下手をすると発散してしまう。場合によっては、そういった脇道に対して細々と議論を進めようとしてしまう事もある。

前提と目的を定める事で、「その話は前提から外れている」とか、「前提から外れているけれどケースとしてはあり得るので別に検討の機会を設ける」といった意思決定ができる。前提から外れている事は、本筋ではないはずなので、そこに対して無駄に工数をかけるのは良くない。場合によっては重要度が上がってくる可能性もあるが、それは別に検討すればよい。

議論の前には各自で主張や材料を用意しておく

よほどその分野に知見があるならばともかく、ノープランでいくのはやめた方がいい。知識レベルを一定に合わせるために人を集めるのは良くない。勉強は自分でするべきだし、わからない事を自分の中明確にしてから、他の人の時間を奪うべきだ。

議論の中で出たアクションアイテムは必ず書き留めておく

言うだけ言って忘れるパターン。業務観点で言えば、議論を深める事が目的をではなく、議論を深めた事で生じる懸念、課題をクリアしていく事が目的だ。

アクションアイテムについては必ず期限と責任者を明確にする

結局、気づいた人がベストエフォートでやるパターンというのは良くある。

その他

チーム形成の話にもなるが、リーダ、プランナ、レビュワ、サポータがいると一番上手くいくような気がする。

  • プランナ:情報収集をして、何をやりたいかコンセプトを提示する。
  • レビュワ:プランナの提示したコンセプトについて、いくつかの切り口(例えば技術的側面)で実現可否やどのようにしたら実現できるかといったレビューを行う。
  • サポータ:アクションアイテムを取りまとめたり、各自がタスクをこなす手助けを行う。案外いろいろとわかった上で行動する必要があるので大変。
  • リーダー:案件を進める人。各々にタスクを振り分けたり、責任を押し付けられたりする。

ASUS VivoBook E200HA has BSOD (Blue Screen Of Death) which code is 0x0000001d3

買って 2 カ月ほどの ASUS の PC について、ブルースクリーン (0x000001d3) が頻発するようになった。

OS のクリーンインストールをしても症状が改善されなかったので、BIOS が悪いかハードウェアが何かしら悪いかであることは間違いなさそうという印象。

しかし、しばらく見てみると、状況としては家の無線 LAN に接続して通信をしている時(ネットサーフィン、Skype, DropBox 上のドキュメントを読み書き)に発生しているようであった。また、起動した時に無線 LAN が認識されない場合があった。なので、無線 LAN のドライバが悪いのではないかと思い、ASUS のサイトから最新のドライバをインストールすることにした。

結果としては、最初にドライバをインストールしようとしたところ、別の要因でブルースクリーンになったものの、もう一度トライしたところインストール成功。今のところ、ブルースクリーンは再発していない。

しばらく様子見して、これでもダメだったら修理に出してみる事にする。そのために長期保証に入っておいたので。

I bought a ASUS Vivobook E200HA in the two month before. The PC has BSOD (Blue Screen Of Death) which stop code is 0x00001s3.

I installed Windows 10 again, but My PC did not go well. So it seem that the BIOS or other hard ware devices is wrong.

I check-up the PC and try to install the latest Wi-Fi driver in my PC because the PC has crashed when the PC connect to the Internet via my home Wi-Fi, especially using skype, read/write files on Dropbox, net surfing.

After installing, my PC seems to go well and be crashed.